そこまで言い終えると、百合は小さく息を吐き出した。



呼吸さえ忘れて、それくらい必死に、俺に言ってくれたんだ。



痛いくらいまっすぐな言葉。


俺も、それを、まっすぐに受け取らないと。




「………涼。だめだよ、諦めちゃ。

納得してもらえるまで、何度だって、自分の気持ち、伝えればいいんだよ。


涼が頑張ってることは、きっと、お父さんとお母さんが一番わかってくれてる。


だから、いつかきっと、分かってもらえるよ………」




俺は、うん、うん、と頷いた。




「そうだよな。

こんなことで諦めるなんて、バカだよな………。


俺、なに考えてたんだろう。

こんなにサッカーが好きなのに、なんで簡単に諦めたりしたんだろう。


今日、うち帰ったら、もう一回話すよ。

サッカーが終わったら、ちゃんと自分で勉強するからって言えば、分かってもらえるよな。


分かってもらえなかったら、ちゃんと結果だして見せつければいいんだもんな」