朝早い時間なので、電車は空いていた。
これから三時間、電車に揺られていく。
俺たちは無言のまま肩を並べて座り、向かいの窓に映る景色を眺めていた。
「…………嫌だったら、べつに、いいんだけど」
ふいに百合が口を開いた。
「よかったら、何があったか話して?
ええと、それで楽になるなら、だけど………話したくないなら、何も言わなくていいんだけど」
不器用ながら気をつかってくれているのだと分かり、俺はくすぐったい気持ちになる。
「いや、うん………聞いてくれるなら、すごく嬉しい」
俺はそう言って、ゆうべあったことを順番に話していった。
百合は何も言わずに、ただ窓の外を走り去る景色を見つめながら聞いていた。
これから三時間、電車に揺られていく。
俺たちは無言のまま肩を並べて座り、向かいの窓に映る景色を眺めていた。
「…………嫌だったら、べつに、いいんだけど」
ふいに百合が口を開いた。
「よかったら、何があったか話して?
ええと、それで楽になるなら、だけど………話したくないなら、何も言わなくていいんだけど」
不器用ながら気をつかってくれているのだと分かり、俺はくすぐったい気持ちになる。
「いや、うん………聞いてくれるなら、すごく嬉しい」
俺はそう言って、ゆうべあったことを順番に話していった。
百合は何も言わずに、ただ窓の外を走り去る景色を見つめながら聞いていた。