「びっくりしすぎ!」


「だ、だって……」


よくよく考えてみれば、今まで陽の先生やるのに必死で、何もアタックできてないんだもん。そりゃあ、告白しても振られるに決まってる。


でも、あたしはまだ陽のことが好きなんだから、これから頑張るしかないじゃないか。
もう、“天川さんとの恋を応援しなきゃいけない”というしがらみもないわけだし。


「とんでもなく諦めの悪い女の子もいるってこと、わかったでしょ」


あたしはそう言って笑って、机の上に置いてあった陽の卒業アルバムを手にする。


寄せ書きのページを開けば、さっきあたしが書いた陽へ向けた当たり障りのないメッセージが綴られている。


あたしはそのすぐ下の余白に、一言付け加えておいた。


【大好き!】


「……!」


書き足された一文を見て、陽が顔を真っ赤にする。