「あんまり笑わないでくださいよ、もう」


「ははは、ごめんごめん。星奈の為にも頑張ろっか」


「はい!」


とは言っても、陽に飛んできたような男子の球は、さすがに女子には来ない。気をつかってくれているのか、なるべく女子は狙わないようにしてくれているらしい。


まれに女子に当てようものなら、見学中の他クラスの生徒たちからブーイングが起こるから、男子は大変そうだった。


もし、この学年のマドンナである天川さんにでも当てたりしたら、とんでもないことになりそう。


でも、そうなる前に大宙くんが是が非でも阻止しそうだなぁ……。


天川さんと大宙くんを思い出すと、やっぱりその繋がりで思い出すのは陽の顔。


もし告白ができなくても、せめて天川さんのこと今はどう思ってるのかだけでも聞いてみたいな。