「星奈、マジかよ!」
「あはは!あとは任せたよ。運動神経抜群の如月朔乃!」
1番意気込んでいたくせに、誰よりも真っ先に当たってしまった。
あまりに早すぎる出来事にすぐさまつっこんだけど、星奈はわざとらしく笑いながらあたしの肩をポンポンと叩く。
「任せたって……すぐに外野から戻って来なよ!」
「えー、私ほんとはドッジボール苦手だからたぶん無理ー。というわけでよろしく!朔乃!」
なんじゃそりゃ……。
ため息をつくあたしに、青い顔をしながら陽が隣にやって来た。
「ががが頑張りましょう、朔乃先生……!」
「陽、どうしたの?」
「男子のボールが速すぎて怖くて……。
……ぎゃっ!」
その時、ちょうど飛んできた豪速球に陽が小さく悲鳴を上げた。
「ふふっ……何その声……!」
さっきのビビった陽が面白くて笑うと、陽が真っ赤になった頬を膨らます。