……陽だけじゃない、あたしはこんなにもたくさんの人に支えてもらってたから、合格できたんだ。
「よかったですね、朔乃先生」
隣の陽が、小さい声でそう言ってあたしに微笑みかけてくれた。
あたしも、笑顔で頷いて皆の輪に加わる。
「皆、ありがとう!3年生でこのクラスになれてよかった!」
あたしの言葉に、皆が少し照れたようにはにかむ。
「でも、打ち上げ終わったら掃除はちゃんと手伝ってもらうからね」
「えー、あたし達のお祝いなんじゃないのー?」
「打ち上げだって言ってんでしょ!」
掃除はやだなーと口を尖らせると、クラスの女子たちにぴしゃりと怒られてしまった。
そんな様子を、陽がいまだに遠くから眺めていたので、あたしは手招きをする。