とりあえず、陽に事情を話し、入学の手続き書類などを受け取り、すぐにK大学の門をくぐり出た。


「打ち上げかー!僕、そういうのに参加するの初めてで嬉しいです!」


学校へと向かいながら、陽が嬉しそうに言う。


「打ち上げって言っても、たぶんあたしと陽と星奈だけだと思うよ?」


「それでも嬉しいです。僕は今まで、誘ってもらえることすらなかったから」


確かに。大人しそうで地味で暗いイメージの強い陽は、あまり皆の輪に入れてもらってたようには思えない。


だから、3人だけのこじんまりとした集まりごとでも、誘ってもらえただけで嬉しいみたい。


「もうさ、そのもさっとした髪の毛やめて、思いきって大学デビューとかしてみちゃえば?」


そうすれば、地味な印象が払拭されて、友達もすぐにできるかも。
あたしの提案に、陽が首を傾げる。


「大学デビューですか?例えばどんなふうに?」


「んー、そうだねぇ」