嬉しくて、嬉しくて仕方がなくて。
「陽のおかげだよ!ありがとう!」
思わず涙が目尻に浮かぶほど。
陽は、あたしのそんな姿を温かい目で見守ってくれている。
「いいえ。僕は手助けをしただけで、頑張ったのは朔乃先生ですから」
そう言って陽は謙遜するけど、やっぱり彼がいてくれなかったらあたしはきっとここまで頑張れなかったと思う。
「ううん。陽のおかげ」
そう思ったから、あたしは首を横に振って否定して、もう一度「ありがとう」と告げる。
陽は困ったように戸惑ったあと、観念したのか照れくさそうに微笑んだ。
「僕なんかでも、朔乃先生の役に立てたならよかったです」
自分の事をそんなふうに言わないで、陽。
本当のことだから。