「そうだよ。悪いか」


大宙くんが、天川さんの肩を自分の方に引き寄せる。
「ヒュー!」と、あたしと星奈の冷やかしが飛び、大宙くんが耳まで赤くなった。


「はじめは私の方から告白したんだけど、その時は返事がもらえなくて。ダメかなと思ったんだけど、そしたら大宙くんの方から改めて告白してきてくれたの」


幸せそうに話す天川さん。
星奈も幸せオーラにすっかりやられているのか、仏様みたいな顔になっている。


だけど、あたしは天川さんの言葉に驚いたことがあって大宙くんの方に目を向けた。


あたしが何に驚いているのかがわかったのか、大宙くんは少しバツが悪そうに目を伏せる。


「有明のこと知ってたからな。つい気にしちまって、天川には申し訳ないけどその場ですぐには答えられなかった」


「大宙くん……」