「大宙くん、就職決まったんだってね、おめでとう!」
「おう、サンキュー」
やはり受験生なので、話題は自然とこうなった。
「如月さんはもうすぐですよね、受験。頑張ってね」
星奈も決まっていて、大宙くんも内定済み、天川さんも冬休みに入る前に指定校推薦で決まったらしい。
残るはあたしだけだ。
「お賽銭多めに入れてお願いしたから大丈夫!」
「神頼みかよ!」
大宙くんが、あたしにしっかりとツッコミを入れてくれたところで、星奈がずっと聞きたかったのであろう質問を投げかけた。
「あの……2人はもう……ラブな関係に?」
野暮なことを聞いているのは百も承知だけど、あたしもかつての陽の先生としてきちんと聞いておきたかった。
大宙くんと天川さんは、お互い顔を見合わせて、そのあと揃って顔を真っ赤にさせた。