それからは、あたしは前よりいっそうお母さんと距離を置くようになった。


たまにお母さんが帰ってきても、受験勉強で忙しいからと部屋にこもったり外に逃げたりして、徹底的に会わないようにしていた。


陽は、あたしの家庭事情を無理やり聞こうとすることはなく、それでもいつもと変わらず接してくれていて、それがすごく有難かった。


そんなふうに過ごしているうちに、あっという間に冬休みを迎え、新しい年を迎えた。





「星奈ー!」


夏祭りの時に行ったあの神社で、今日は初詣。


神社へ向かうと、星奈はもう既に到着していた。


「朔乃!あけましておめでとう!」


「おめでとう!今年もよろしくね!」


新年の挨拶を済ませて、あたし達は仲良く肩を組み、今年初めてのツーショットを携帯でパシャリ。


「早くお参り行こう!」


「うん!」