「如月、赤点ギリギリだぞ。最近頑張っていたのに今回はどうしたんだ」
「……すいません」
「受験が近いんだから、気引き締めていけよ」
文化祭が終わり、迎えた中間テスト。
結果はイマイチ。
放課後の恋愛授業がなくなり、そのギブアンドテイクだった放課後の勉強会も当然のようになくなったので、それも成績が落ちた理由のひとつだろう。
ダメだな、あたし。
中間テストもだめで、夏にやった模試の結果もそれほど良くはなかった。
こんなんでK大学に受かるわけない。
もういっそ、志望校を変えてしまおうか。
どうせ、志望理由も陽だったんだから。
「さーくの!」
「星奈」
後ろから肩を叩かれ、星奈が声をかけてきた。
「今日さ、私バイトないから学校終わったら買い物行かない?そろそろ冬の新作の洋服が出始める頃でしょー!」
星奈……。