そう思い、アドバイスをくれた大宙くんにお礼を言って、あたしは担任の先生のところに向かう。


「あら如月さん、どうかした?」


いつの間にか用事は終わっていたらしく、職員室で他の先生たちと楽しそうに話していた。


「どうかした?」じゃないよ。あたしの見張りはどうしたんだ、こら。


そんなことを思いながら、さっき決めた進路を伝える。


学部は、教育学部。
学校は、陽と一緒のK大。


「こんなこと言いにくいけど、如月さんの学力だとK大学はギリギリ行けるか行けないかっていうところよ。それでもここがいいの?」


心配そうに聞かれて、あたしは大きく首を縦に振った。


「ここがいいんです!センター試験まで頑張りますから!」


あたしが覚悟を決めた目をしているのがわかったのか、先生は困ったようにため息をついたあと、少しだけ微笑んだ。