天川さんと中学が一緒だとは聞いていたけど、正直、今まではそこまで危機感を感じてはいなかった。


でも、なかなかいい人だと知った今では、少し手強い相手かもしれない。


天川さんがこのことを知れば、大宙くんの隠された真面目な一面にときめいてしまうかもしれない。


よし、夏休みが終わったら、陽にまたアタックをしかけるように言ってやらないと。


「って……さっきから好きな奴のメールほっときすぎじゃねーか?早く返してやれよ」


「おおっ、忘れてた!」


大宙くんに言われて、陽のメールをそのまま放置していたことを思い出し、慌てて“ありがとう”と返信する。


すると、また数分と経たずに返事が届いた。



【僕が勝手に思ってることなので聞き流してくれていいのですが、もし進路で迷ってるなら、とりあえず学部は教育学部なんてどうでしょう?】


教育学部……何でまた唐突な。


不思議に思い、メールをスクロールさせると。