この作品のレビュー

投稿者:Aki*さん
見えるようになったものは。
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大嫌いだった。いなくなってしまえばいいと思ってた。私から大切な人と時間を奪っていく、あの子なんて……。 大事に想う人がいるからこそ生まれる、嫉妬という気持ち。それがとても上手く表現されていて、まるで自分が美輝になったかのように、胸が苦しくなるシーンが幾つもありました。読んでいる間、「これでいいの?」って、美輝と一緒に考えることが沢山ありました。 恋人だったり、友人だったり、家族だったり、“大事”には色んな種類があること。当たり前なんだけど忘れがちなことを、改めて教えてもらったような気がします。 少し不思議な数日間、美輝が見えるようになったのは…あるはずのない彼女の姿だけではなく、人が人を大事に想う気持ち。 「星を壊す」と言った美輝ちゃんは、最高にカッコ良かったし、本当の意味で強くなったなって思いました。 間違いなく、読者が主人公と一緒に成長出来る小説です。
2014/11/06 02:35