時間が経つのは本当に早い。
楽しい時間は、特にあっという間に過ぎていくもの。勉強してたんだけど。
「じゃあ、明日もここでいいかな」
明日……。
そっか、テスト当日までは毎日放課後会えるんだ……。
「はい!よろしくお願いします!」
にこっと笑うと、先輩も同じように笑ってくれた。
なんか私たち、結構いい雰囲気なんじゃないかな。
一緒にいて私はもちろん楽しいし、柊先輩も見る限りでは楽しそうにしてくれている。
このままアタックを続ければ、ひょっとしたら……。
頑張るぞー!私は、自分の気持ちがせんはから離れていかない限り、絶対諦めないもんね!
そう気合いを入れた私だったけど、この時はまだ知らなかったんだ。
“先輩が振り向いてくれるかも”
そんな、この淡い期待が、あっさりと裏切られてしまうことに……。