暫しの沈黙。
静かな生徒会室に再び上がった声は会長のもの。
「俺はかけあってみてもいいと思うけど、副会長はこういうの反対す──」
「しないわ。絶対に助けるべきよ」
やる気満々といった感じで三重野先輩が立ち上がった。
こんな三重野先輩の姿は私のみならずみんなも意外だったようで、目を丸くして三重野先輩を見つめている。
そんな私たちの視線に気づいてないのか気にならないのか。
三重野先輩は言葉を続ける。
「小さな猫ちゃ……コホン。この世に生まれた命を人の都合で、なんて良くないじゃない」
今、猫ちゃんって言おうとしてた気がする。
もしかしてと思い、私は問いかけた。
「三重野先輩、猫好きですか?」
すると、三重野先輩は焦ったように大きく首を横に振り。
「ち、違うわよっ。別に私は、可愛いものとかそんなのに興味ないからっ」
顔をちょっと赤くしながら否定する。