「水樹先輩、生徒会として掛け合うのは?」
「生徒会?」
「はいっ。生徒個人として相談すると保健所の可能性は高そうですけど、生徒会として動けばどうにかなるんじゃないかと思って」
「……生徒会……」
水樹先輩が少し考え込む素振りを見せる。
学校の運営外のことに生徒会を使うのはやっぱり良くないかな?
「ダメですか?」
恐る恐る聞くと、先輩は俯きかけていた顔を上げて。
「いや、試す価値はあると思う。白鳥たちに相談してみよう」
明るい表情で同意してくれた。
「はい!」
かくして私たちは、みんなのいる生徒会室へと踵を返したのだった。
必ず子猫の命を救うのだと
決意しながら。