──夏の夕暮れ空の下。
私は肩を落として水樹先輩の隣を歩いていた。
「本当にすみません……」
「いいよ。気にしないで」
します、しますよっ!
あれだけジュースを零さないようにしていたのに。
まさか……まさか……
水樹先輩のジュースを零して議案書をダメにするなんて!
おかげで私が知っている"今日"と同じように、こんな時間までかかってしまったという。
ああ……前はどうしてたっけ。
私は水樹先輩にどう言って謝ってた?
細かなやり取りまで覚えているわけじゃないから、どうしていいかわからない。
わからないけど……なんとなくの収穫はあった。