耳元で囁くように告げられた水樹先輩の想い。


それはきっと、幾度も繰り返された夏の中でも彼が抱いていた想い。


絶望しながらも尚変わることなく向け続けてくれていた深い深い愛情に、私の頬が涙で濡れていく。



私の返事も今更で。


だけど、涙声で「私も好きです」と答えると。



青く高い空の下で水樹先輩は


幸せそうな微笑みを浮かべ


秋の訪れを感じさせる風が吹く中



優しい優しいキスをくれた。












- FIN -