「したよ。だって、俺を変えてくれた」


水樹先輩は嬉しそうに微笑みながら……


「俺に、こんなに最高の未来までくれた」


私を腕の中に閉じ込めた。


「ありがとう、真奈ちゃん」


告げながらきつく、音がするくらいに強く抱き締められて。


「私こそ、ありがとう。水樹先輩」


大好きな人の体温を体いっぱいで感じながら、背中に腕を回した。



やっと、追いついた。



そんな想いが溢れて、視界がじわりと歪んだ刹那──