生徒会全員、屋上にへたり込む。
水樹先輩は疲労感がひどいのか、寝転がって僅かに呼吸を乱していた。
そんな状態の水樹先輩のすぐ傍に座り込んでいた私は、みんなに「助けてくれて本当にありがとう」と告げる。
今ここにこうしていられるのは、みんなの力があったから。
そして、水樹先輩が諦めずにいてくれて、奇跡を繋いでくれたからに他ならない。
それにしても……
「どうしてここがわかったの?」
みんなとの別れ際、私は学園に向かうとは言ってなかった。
そもそも、水樹先輩の姿を追おうとした時、私も行き先は予想していなかったし。
私の質問に、緩くあぐらをかき、後ろ手で体を支えた会長が「あー、それはね」と声を発した。
「真奈ちゃんが見えなくなってすぐに水樹に電話したんだよ。で、真奈ちゃんのこと話したら"屋上だ"って呟いてたから」
「そしたらー、玉森が学校だって言ってー」
会長の話を引き継ぐように赤名君が話すと、肩膝を立てて座っている藍君が少し面倒そうに唇を動かす。
「まあ……俺があの人を見た場所もここだったし、アンタ、影沢先輩が神隠しに遭うとか言ってたし。もしかしたらと思って」