そうだ。

私、あの時もこうして──


落ちたんだ。


そして、時を遡った。

だけど、遡れなかったら……


『事故に遭う』


悲しそうに紡がれた先輩の言葉を思い出して、理解する。


日にちは違うけど、これがきっとそうなのだと。


一度救ったと思ったあの子たちもそうだったんだろう。


死ぬタイミングがずれただけ。


死の運命は変えられない。


それを痛感し、これから自分に起きることに底知れぬ恐怖を覚えた刹那。


「……っ!?」


私の体が、少し強い衝撃と共に落下を止めた。