「だ、大丈夫です」


というか、大丈夫だよね?

この感じなら、話しは聞かれてない……よね?


密かにハラハラしていれば、水樹先輩の視線は藍君へ移動する。


「それにしても、早いね玉森」

「暇だったんで」


いつもの調子、いつものトーンで返す藍君に、水樹先輩も特に変わりない態度。


「そうなんだ。じゃあ、3人で頑張ろうか」


ちゃっかり藍君も買い出しに巻き込もうとしてるところも先輩らしい。


「や、俺はくつろいでるんで買い出しは2人でどうぞ」


クールにお断りする藍君も彼らしい。

そして、どうやら水樹先輩にもさっきの話をしないでいてくれるようだ。

あとでお礼を言わなくちゃと思いつつ、私は水樹先輩と2人でスーパーへと出発した。