「高杉さんに会いに行った日の朝も、先輩……寝ぼけて私に謝ってたんです」


"ごめん。君をまた"


覚えている言葉を口にすると、水樹先輩の肩が少しだけ跳ねた。

横顔が少しだけ強張っているようにも見える。


これだって、ただの夢だよって言えば終わる会話。

けれど水樹先輩は。


「何かあるとしても、大丈夫。真奈ちゃんが笑ってくれてればそれでいいから」


だから、この話は終わりにしよう。


水樹先輩は


私を優しく拒絶して


子猫たちを見つめた。