「あ、赤名君……」
赤名君が変わってしまった原因が彼らだというなら、どうにかしたいのに。
「……ごめん。注文とるの、続けておいてくれる?」
「でも……大丈夫?」
赤名君を救う咄嗟の一言も出なくて。
「……うん」
弱々しい笑みは、どう見ても大丈夫には見えない。
けれど、彼らは赤名君を無理矢理引っ張って歩いて行ってしまう。
私1人じゃ、どうにもならない。
それが悔しくて、唇を噛み締めた時……思い出した。
ここに1人で来たわけじゃないんだと。
相談できる人たちがいるんだと。
私は砂を蹴り
「待ってて、赤名君!」
急ぎ、みんながいるお店に戻った。