「おい、コタ! ちょっと出張頼めるか」

「いいよー」


赤名君は了承すると、手にメニュー表と注文用紙、最後にペンを持った。

テーブルを片付けていた私は赤名君に声をかける。


「出張って?」

「ビーチにいる人に、カキ氷とかオススメして売るんだよ」

「ああ、なるほど」


って、そういえばこんな会話前にもしたような気が──



『なぁ、望月。赤名のやつ、なんか変じゃない?』



……あ。

そう、だ。

確か、赤名君は、この出張から帰ってきてから……


様子が変わってしまったんだ。