「赤名君。そのジュースって、不味いって噂のだよね」
それは、校内の自販機にある、生徒の間でもチャレンジ商品になっているジュースだ。
「あー、これね。ホント不味いんだよね」
「じゃあなんで飲んでるの」
美味しくないのに飲むなんて意味がわからなくて思わず突っ込むと。
「これを会長が飲んでるのを見たことがあるから、毎日飲めば会長のようになれるって水樹先輩が」
赤名君は答えて、水樹先輩に視線を送る。
すると、水樹先輩はニッコリと笑って。
「ああ、それ冗談だよ」
赤名君を奈落に突き落とした。
「えええええええええっ!?」
絶叫する赤名君を見て、満足そうに微笑む水樹先輩。