三重野先輩は、ラインの綺麗なマキシワンピースを身に纏い、鞄の中を整理している。
前から思ってたけど……
「三重野先輩って、スタイルいいですよね」
思わず口に出ると、三重野先輩は面食らったように瞬きをし、照れたのかプイッとそっぽを向いてボブカットの髪を揺らした。
「べ、別に、あなたと変わらないでしょ」
「変わりますよっ! 自分で言うのもなんですけど、胸はないし、キュッとしたくびれもないし」
本当、羨ましいです。
唇を尖らせてそう零すと、三重野先輩は呆れたように微笑んだ。
そして──
「……私は、あなたの方が羨ましいわ」
独り言のように呟いた三重野先輩の言葉に、今度は私が驚く番。
「この体のどこがですか」