私たちは尻餅をついた形で、無言で見つめあう。


な……

な……


何で水樹先輩を引っ張っちゃったの私ーーー!?


「ごごご、ごめんなさいっ」


急いで立って、先輩の腕を引いて起こすと。


「プッ……ハハッ」


先輩は、笑った。

まさか、落ちたショックでおかしくなった?

心配になりながら、私がただ先輩の様子を見ていると。


「楽しいね。ハプニングって」


本当に楽しそうな笑顔をくれた。

よ、喜んでいただけて幸い……じゃなくて!


「ホント、巻き込んじゃってすみません!」


頭を下げると、先輩の優しい声が降ってくる。