「藍君?」


私の顔に何かついてるんだろうか。

もしや朝ご飯の米粒がほっぺたに!?

焦って両手で頬を確認するも、特に何かに触れるわけでもなく。

じゃあなんで彼は私を何か言いたそうな顔で見ているのか。

どうしたの?

そう聞こうとした私よりも先に、藍君の唇が動いたのだけど──


「……みずき先輩って、誰?」


思いもかけない彼の言葉に


私の思考が停止した。