ありゃりゃ。

お怒りになられましたか。


そっかー。

やっぱり違ったかー。

そうですよねー。

こんなおもちゃの手裏剣が三重野先輩の探し求めてる物なわけ──


……ん?

アヒルのストラップ?

それって……


「一昨日の夏祭りで会長からもらってた……?」


記憶に新しい会長と三重野先輩のやり取り。

いらないと何度も拒否していた光景を思い出しながら、三重野先輩に問いかけると。


「い、言っとくけど深い意味はないのよ! ただ、もらったものを大切にしないのは良くないから……」


顔を赤らめながら話す三重野先輩の声が段々と小さくなっていく。