整頓された新居に二人。

手持ち無沙汰感がハンパない。


「ちょっと早いけど、夕飯でも食いに行くかぁ」


部長が言ってくれて助かった!


「あ、じゃあちょっとハンカチ持ってきます」


外食の匂いはだいぶ気にならなくなったけど、鼻をふさぐハンカチは必須。

寝室にチェストがあったはず。
ハンカチはその中だ。
私は初めて、二人の寝室に入った。

そこで目にしたもの。


あ、ベッドが……、

ふたつある。


私はすごく拍子抜けした。


ダブルベッドを期待していたわけではない。
でも、やっぱ、
そうだよねー。
一緒に寝るわけないかー。


「おい、行くぞ、梅原」


部長が顔を出して呼んでいる。
私はコートを羽織り、ハンカチと財布をポケットに入れた。
微かな落胆は、無かったことにしよう。