その生理がこなくて困ってんじゃい!!


とは、言えないので、私はひきつった笑顔。
一色部長が笑顔をどうとったかはわからないけど、
彼はふんと鼻で息をついた。


「何でもいいが、松井地所の案件、今日納期だからな。忘れるなよ」


「ああ~、はい!!そうでしたね!松井地所の京橋のね」


「わかってんなら、とっととやれ」


冷たく言って、もう私の方は見ない。
颯爽とオフィスのデスクの間を抜けていく。


普段なら、心の中で後ろ姿にベロを出す。
しかし、今日はそんな気分になれない。


どうしよう……。


あんな冷血上司に言う自信ない……。


お腹の子の父親はあなたです。


なんて。