明け方4時、ついにみなみは大泣きを始めた。
生後1日だっていうのに、手足を不器用に振り回し、懸命にキックを繰り出し泣く。

彼女からしたら
「ハラヘッタ!メシヨコセ!ネムイ!!」
と怒り狂う理由はそろっているわけだけど、ママ歴1日の私じゃそれがわからない。


「みなみちゃ~ん!みなみ~!」


名前を呼びながら、抱っこで病室をさまよい歩くしかないわけよ。


しばらくすると、天池さんが顔を出した。


「お、元気ね~」


「泣き止まなくて……。スミマセン」


他にもママや赤ちゃんが入院してるはずなのに。
うるさくしてしまった。


「いいのいいの。ここは産院なんだから。
一色さんは母乳希望ですよね。ミルクに抵抗はある?」


「いえ……」