名前を決めたのは計算上産後0日で、その日の午後には両親と社長が面会に来てくれた。
両親はあらためて初孫を抱っこして写真を撮りまくり、だいぶ年甲斐もなくはしゃいでいた。
当然のことながら、涙もろい父は号泣していた。
社長もお菓子を持って駆けつけてくれた。
この人もまたみなみにデレッデレになり、相好を崩して微笑みかける状態。
こんな人だったのね……と私が驚くくらい。
部長曰く、独身の社長はこれでもう結婚する理由がなくなったとのこと。
「だって、息子替わりの俺と孫娘替わりのみなみがいたら、もう自分の家族いらんだろ」
確かにね……。
いいですよ。私、社長のことお義父さんだと思いますから。
みんなが帰り、私とみなみだけになったのは夕方だった。