翌朝、ポンちゃんは私の病室に戻ってきた。
ミルクを少し飲ませてもらったそうで、機嫌よく真ん丸い目で私を見ている。

腕がぐーんと伸びる。それがバタンとベビーコットに降ろされる。

ああ、ポンちゃん、お腹の中でもこんなことしてたでしょう。
ママ、めっちゃくちゃ痛かったんだからね。


まだ薄い髪の毛を撫でる。
可愛い。

抱っこするといい子に抱かれている。
やっぱり可愛い。


これが母性というやつだろうか。
だとすれば、母性は自然発生的だ。
お腹を痛めた我が子って表現をするけれど、痛めなくても十分、ポンちゃんを見てたら愛しさが湧いてくる。

私はポンちゃんを抱っこして、少し揺らしてみた。
ポンちゃんは、まだ何をされているのかわからない様子だ。