チクチクと確実に針を刺される感触がする。
はっきりいって痛い。


「あの、麻酔とかしないんですか?」


「してますよ。でも、お産の後で過敏になってますからね。痛くないとは言わないです」


うう、痛いの終わってなかった……。


まぎらわすためにも、頭上の画面にうつるポンちゃんの処置を見守る。

ポンちゃんは泣き止んで、ポケッととぼけた顔でメジャーを巻き付けられている。

「かわいいな」


部長は泣き腫らした目で、画面のポンちゃんを見守っている。


「想像以上にムチッとしてますけどね」


すると、計測室で看護師さんが声をあげた。


「体重3510グラムです!」


「おお、一色さんの体格だと大物だったねぇ」


銀縁先生が縫いながら、呑気に笑った。

うん、大きいと思ったよ。
だって、新生児ってもっとふにゃふにゃだよね。
ポンちゃんがっちりしてるもん。