22:30。
LDRに移動して2時間少々。入院して8時間。
私のお産の進行が止まった。
子宮口は8センチのまま2時間。
私は同じ痛みに苦しみっぱなし。
この時点でようやく、お医者さんの銀縁メガネ先生(本名は佐藤先生という)が現れた。
「一色さん、お産いいところまで進んでますよ~」
「そうですか!?いつまで私、いきむの我慢するんですか!?」
陣痛の合間にここぞとばかりに怒鳴る。
銀縁先生があははと陽気に笑った。
「あー、さすが!運動してただけあって、まだまだ体力ありますねぇ。赤ちゃんもですよ。全然心拍落ちてない。二人とも余力がありそうですね」
私は何かしらの反論をしかけて、また陣痛の発作に呻いた。
くそう!
貴重なお休み時間を銀縁先生との会話に使っちまった!