部長は変わらず腰を押してくれたり骨盤を押してくれたりするんだけど、あんまり効かなくなってる。
ビミョ~に違うのよ、的が。
って、こんなこと、頑張って押してくれてる部長には言えないしさ!

もう!
痛いっっ!
やめたいっ!!


「一色さん、様子を見にきました」


この冷静極まりない声。
顔だけ向けると、そこにはメガネっこ助産師・時田さん。

夕方の交代で現れた彼女。
うーん、ご縁があるのは嬉しいんだけど、今それどころじゃないんだよね。


「ご主人、お疲れでしょう。交代します」


有無を言わせない迫力で、部長を退かすと、時田さんはぐりぐり~っと私のお尻を押した。


「おわっ!」


思わず叫ぶ私。


で……でもこれすごいよ。
痛みがに2~3割、ううん、3~4割減。
魔法だ!
魔法使いがここにいた!