美保子さんも赤ちゃんも異常なく日曜に退院した。
ご両親もお見えになるし、お顔を見に行くのは日を空けてからの方がいいかと思ったんだけど、
美保子さんが是非にと言ってくれるのでお言葉に甘えてやってきた。
産まれたての美保子さんのベビー。
純誠くん。
まだ赤い顔したふにゃふにゃベビーだけど、きっと美保子さんに似て整った子になるんだろうなぁ。
「純くーん。って起こしちゃダメだね。ねぇ、お名前の由来聞いてもいい?」
うちは決まってないし、参考までに。
「誠は主人の『誠一』から一字もらったの。純は、……実は流産した赤ちゃんの胎児ネームだったの」
美保子さんは困ったように笑う。
「授かって流れてしまう短い間だったけど、男女どっちでもいいように『純ちゃん』って呼んでだの。亡くなった子の名前をもらうのも、悩んだんだけど、どうしてもつけてあげたかった」
ご両親もお見えになるし、お顔を見に行くのは日を空けてからの方がいいかと思ったんだけど、
美保子さんが是非にと言ってくれるのでお言葉に甘えてやってきた。
産まれたての美保子さんのベビー。
純誠くん。
まだ赤い顔したふにゃふにゃベビーだけど、きっと美保子さんに似て整った子になるんだろうなぁ。
「純くーん。って起こしちゃダメだね。ねぇ、お名前の由来聞いてもいい?」
うちは決まってないし、参考までに。
「誠は主人の『誠一』から一字もらったの。純は、……実は流産した赤ちゃんの胎児ネームだったの」
美保子さんは困ったように笑う。
「授かって流れてしまう短い間だったけど、男女どっちでもいいように『純ちゃん』って呼んでだの。亡くなった子の名前をもらうのも、悩んだんだけど、どうしてもつけてあげたかった」