「お願いします!人助けだと思って!」


山田さんが黒髪をなびかせ、頭を下げる。
横から小堺先生も顔を出した。


「お願い。二人とも協力して?」


そ、そりゃ小堺先生くらい麗しければ、雑誌撮影なんて痛くも痒くもないかもだけど!


「ね、佐波さん。お受けしない?」


意外にも、目立つことが嫌いそうな美保子さんが言った。
ああ、そうか。
優しい彼女は人助けになるならと思っているんだ。

うう、美保子さんだって女優並みに美人だからいいけどさぁ。
普通の私じゃ絵になんないってば!


「一色さぁん」


山田さんと小堺先生の『お願い光線』。
美保子さんの『お手伝いしましょ光線』。


……ええい!ままよ!


「わかりました。明日ですね」


うん、
割とお人好しだ、私。