「ゼンさん、好き。大好き」


私は部長の胸に顔を埋め、呟いた。
部長が私の髪を撫でる。


「俺も好きだ。おまえに惚れきってる」


責任を家族愛に。

それが、私たちの計画だった。
でも、まさかの展開。
家族愛は夫婦愛に進化できるんだ。

嬉しい。
子どもができて結婚して、
私たち、ようやく心を繋ぐことができた。

両想いって、これほど幸せだったんだ。


ホテルに戻り、シャワーを浴びた私たちはセミダブルのベッドで初めて一緒に眠った。

その頃には告白の興奮も落ち着いていたため、お互いすっごく恥ずかしかったけれど、
それでももう離れて眠りたくはなかった。

部長が困ったような怒ったような顔をしているのは、猛烈に照れているせい。
私の口数が多いのも、ポンちゃんの胎動が派手なのも、私が嬉しすぎて軽いパニックなせい。