日が高いうちに私たちはテーマパークを後にした。

帰り道はそれなりに混んでいたけれど、
楽しかったせいか、渋滞も全然苦にならない。


「ポンちゃんが産まれたら、一緒に来ましょうね」


「いくつになったら、ポンも楽しめるかな」


「最初はわけわかんないか~。小さいうちはすぐに疲れちゃいそうだし、今日みたいに長居はできないかもしれないですね」


「でも、連れてきたいな。女の子は、こういうところが好きだろう。喜ぶぞ」


きっと部長は、ポンちゃんが喜ぶなら、どこへなりともお供するんだろうな。
もれなく親バカってヤツになっちゃうんだろうな。

そして、私はそんな彼をまた好きになってしまうんだ。


好きの感情は、嬉しくて
少し苦しい。


私は、たぶん、
無償の愛をそそがれるポンちゃんに嫉妬してしまうだろう。