コンビニを出て、家路を歩き始めると、部長が口を開いた。


「あまり、残業しなくていい。周りに任せてのんびりやれ」


「そうしたいのも山々ですけど、やっぱ引き継ぎ兼ねてますし。私も産前最後の仕事だと思うんで、頑張らせてください」


「ひとりの身体じゃない。ポンを守ることを優先してくれ」


「重々承知してますって。
それに、前はひとりでしたけど、今は日笠さんがいますから!頼りになるんですよ!仕事すっごいできるんです」


部長が明らかに嫌な顔をした。


「どうでもいいけど」


一度、言葉を切ってから、振り向いて私を見据える。


「引き継ぎだからって、二人っきりになるなよ!」


え?
はい?