そうなんだ。
レアケースに立ち会ってしまった。
その衝撃たるや……。


「痛そうでしたね、陣痛」


私の代わりに美保子さんが言った。
口調がおっとりなのでわからないけど、彼女だって陣痛を目の当たりにして衝撃は感じてるだろう。


「最初から歩けない程の人は少ないけど、途中からは痛いですねぇ。
この産院は、どっちみち子宮口が開いてこないと麻酔もしないみたいです。だから、無痛でも最初はある程度頑張らなきゃいけない。
でも土橋さんも、クライマックスの一番痛いあたりは痛くなく産めると思いますよ」


枝先生もからから笑う。

よ、余裕あるな、この人たち。
そっか、二人とも出産経験者か。

無痛でも痛い目にあうなんて……。
普通分娩の私たち、どれほどの痛みと闘わなくちゃならんのかしら……。