薄いチュニックの下は、すでに腹帯も外したナマお腹。
部長は私のナマ腹をもそもそ触りだす。

私は動揺を通り越してパニック寸前だ。


「ゼンさんっ!部長!何、触ってるんですか!」


「おい、ポン、ちょっと蹴ってみろー」


部長は私を無視してお腹と会話中。
聞き付けたのか、ポンちゃんが本当にキックする。

部長はもこりと盛り上がったお腹をぎゅっとつまむ。
お腹を挟んで、ポンちゃんの足だか手だかをつかみたい様子だ。


「おかしい。聞いた話と違う」


「ななっ何がですか?」


「森部長の家は、赤ん坊が奥さんの腹を蹴るとはっきりと足や手の形が見えたらしい。だけど、おまえのお腹は盛り上がるだけで形まではわからない」


部長は私にまたがったまま、心底不思議そうな顔をしている。


「そっ……そりゃ、脂肪の薄い妊婦さんなら、もうちょっとわかりやすいんじゃないですか?私は割と蓄えてますもん」


5ヶ月の時、特にね。