こうしちゃおれん!
と勢い込んで帰宅した私は、
ソファでくつろぎタイムの部長に一言。
「動いたかもしれません」
「なに?」
意味はすぐに伝わったらしい。
部長は手にしていた経営情報誌をテーブルの雑誌束の上に置いた。
その雑誌束に『エッグ倶楽部』が含まれていることを私は知っている。
「こっち、こい」
私は言われるままにソファにパタパタ歩み寄った。
部長の右隣に座る。
部長が半身向き合う形になり、左手を無造作に私の下腹部に置いた。
「ぎゃ!」
「なんだ?どうした?」
「急に触るから……」
「触んなきゃわからないだろう!」
部長が怒った。
だって、だって近いんだもん。
手とかじゃないし、お腹だし。
こんな無造作な接触、たぶんエッチした時以来。