「せん…せ?」


なんで? と瑠衣は言った。

そんなの、わかるわけがない。


「キスしたら本気になるからしないって、言ってたやん……」

「もう、いいの」


瑠衣の言葉をさえぎって言った。


「もう――すでに本気で片瀬くんが好きなんやから」


2回目のキスは、彼からだった。

雪が散る夜空の下でわたしたちは長いキスをした。

それは、涙でしょっぱかった。

いったいどちらの涙だったんだろう。




ねえ、瑠衣。


好きなの。

本当に大好きなんだよ。



こんなに気持ちがあふれて

泣いているあなたを抱きしめたくて

もっとあなたに近づきたくて。



でも……


わたしなんかが瑠衣に触れてもいいのかな? 

きれいなあなたを汚してしまわないかな?



すごく不安だけど

わたしはもう、止められないんだ。