学校へ到着。
いつものように靴下のまま廊下を歩いていき、教室へ向かう。
その途中、廊下のゴミ箱に自分の上履きが捨てられていたのを見つけて、汚いのをわかりつつもとりあえず履いた。
幸い、体操服の時みたいに破れてはいなくて、ただ“死ね”と上履きにみっちりと落書きがされている。
本当に暇人なんだな、と呆れてしまった。
――ガラッ。
教室へ着くと、ドアを開けた瞬間、騒がしかったクラスメイトたちが静まり返ってあたしのほうに一斉に視線が集まる。
汚れた上履きを履いているのを見て、あたしの上履きをこんなふうにした犯人が、くすくすと笑っているのがわかった。
やっぱり、あいつらか。
笑った人たちをキッと睨んでから、自分の席へ向かう。
その途中、あたしと目が合ったクラスメイト達は、関わりたくないとでも言いたげな様子で、さっと目を逸らした。